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ヴォイスコラム

ビジネス・スピーチ・話し方


オバマスピーチ考察

おはようございます!
声の芸術家です。

 

 

 

今日は火曜日、お休みをいただいております・・・

 

一昨日、ご近所の恵比寿アトレの中にある、有燐堂をうろうろとしているとき、ある本を発見しました。

 

「オバマ大統領 プラハ演説 全文」

 

という本♪

 

オバマ大統領といえば、キング牧師の再来といわれるほどのスピーチの名手ですね!

 

相川ヴォイストレーニングを受講している方で、オバマスピーチを教材に使っている方も数名います。

 

先月の、プラハ演説といえば、世界中に感動を与えました。
アメリカは、核兵器のない世界を目指す・・・

 

元々、大学で平和研究をしていた僕にとって、喜ばしい話です♪

 

 

 

さて、では、オバマ大統領のスピーチのどこがそんなにすごいのでしょうか??

 

いくつか、ポイントを。

 

1、長身でバリトンの倍音の発声が心地よく聞こえる

 

2、あまり難しいことがわからない人にわかりやすい、単純な言い回しの反復を重ねている

 

3、全体で見て、後半に行くに従ってエネルギーがクレシェンドしている

 

4、イメージを想起しやすい、身近な対象を挙げている

 

など。

 

まず、オバマ大統領の発声について。

 

あれは、まず確実に「f分の1ゆらぎ」といわれる、心地よい周波数でてると思います。

 

この周波数帯の声を出している人というと、日本人だと森本レオ、宇多田ヒカルなどが有名です。

 

オバマ大統領の声は、低すぎず、高すぎずのバリトン。

 

年齢によって、聞きやすい音の高さというものが変わるのが人間。

 

年配の人にとって高い声は耳障り。
若者は高めの声を好む傾向があります。
(日本のミュージシャンの声がいい例)

 

老若男女に受け入れられやすい音域なんですね。

 

そして、2.

 

単純な言い回しの反復について。
こんなフレーズがあります。

 

オバマ大統領が選挙に勝ったときの、勝利演説です。

 

"It's the answer spoken by young and old, rich and poor, Democrat and Republican, black, white, Hispanic, Asian, Native American, gay, straight, disabled and not disabled.

 

Americans who sent a message to the world that we have never been just a collection of individuals or a collection of red states and blue states. We are, and always will be, the United States of America."

 

このフレーズをスピーチしている最中、聴衆からは拍手が♪
このフレーズ、声に出して読んでみると、なんとなく感覚がわかるはず。

 

 

 

意味は、
「老いも若きも、金持ちも貧乏人も、そろって答えました。民主党員も共和党員も、黒人も白人も、ヒスパニックもアジア人もアメリカ先住民も、ゲイもスト レートも、障害者も障害のない人たちも。アメリカ人はみんなして、答えを出しました。アメリカは今夜、世界中にメッセージを発したのです。私たちはただ単 に個人がバラバラに集まっている国だったこともなければ、単なる赤い州と青い州の寄せ集めだったこともないと。私たちは今も、そしてこれから先もずっと、 すべての州が一致団結したアメリカ合衆国(United States of America)なのです。」

 

 

 

普段反発するであろう、異なる対象の二つを列挙していくことで効果を挙げています。

 

 

 

そして、3.
全体で見て、後半に行くに従ってエネルギーがクレシェンドしているのです。

 

上に挙げたフレーズなんて、典型的です。

 

It's the answer~が一番小さな低めの声で読んで、ラストのthe United States でこのパラグラフの最高音に。

 

安定感の演出ならば、反対に、頭高尾低と言われるアナウンスのテクニックを使うほうがいいです。

 

アタマが高く、おしりが低い声で。

 

大衆を盛り上げ感動を与えるのであれば、王道はクレッシェンドするスピーチですね!

 

 

 

4のイメージを想起しやすい、身近な対象を挙げているポイント。

 

これまた、オバマ大統領で有名なフレーズ
"yes we can!"
が7回も連続して使われているスピーチの中に、一人のアメリカ人女性が登場します。

 

アンニクソンクーパーという、黒人女性。
106歳になる老齢の方。

 

彼女が登場するスピーチのくだりは、まるでアメリカの建国映画を見ているようです。
アメリカの106年間を、その間に起こった出来事・事件の列挙と共に、その都度、アメリカは立ち上がって乗り越えてきたと、強調。

 

そして、最後に、

 

"So tonight, let us ask ourselves, if our children should live to see the next century, if my daughters should be so lucky to live as long as Ann Nixon Cooper, what change will they see?"

 

「もしも私の娘たちが幸運にも、アン・ニクソン・クーパーさんと同じくらい長く生きられたとしたら。娘たちは何を見るのでしょう?」

 

と〆る。

 

これは、聴衆はまず確実に、その歴史上の事件をイメージしたでしょう。

 

イメージできないものには共感できないもんですから、イメージしやすい身近な話題や、誰もが知っている話題を取り入れるという工夫は我々にもできますね!

以上、オバマ大統領スピーチについてでした。